スウェーデンスタイル・ブログ swedenstyle.blog

About Me

ストックホルム在住のデザインライターより、最新情報を随時発信しています。

Links

Search


« | Home | »

ストックホルムオープンでの記者会見 

By Swedenstyle | October 24, 2008

今回のストックホルムオープンの取材は錦織選手というよりストックホルムオープン全体が目的でしたが、彼の記者会見にも全て参加しました。錦織選手は記者会見の中で素直な気持ちを語っています。日本ではメディアが騒ぎすぎたせいか、錦織選手の理想像が一人歩きしている感もありますので、ひとつの情報としてご覧いただければ幸いです。公式な記者会見ですので隠す必要もなく、このまま埋もれてしまうよりここに公開したいと思います。

錦織選手にとって今のどんどんランキングが上がっている状態は未知の世界で、今までに経験のないことばかりにぶつかっているようです。ATPツアーで1、2試合と勝ち上がっていることが今までなかったことで、それは自信にもつながっているというのが錦織選手の正直な心境です。トップ選手に勝ったことで世間の期待度が増していますが、実際の彼はまだまだこれからのようです。もちろんトップ10を目指していく上では、体力的にも精神的にも強靭になっていかなければならないので、錦織選手の今後の成長に期待したいと思います。

ところでストックホルムオープンは今年40周年を迎えました。スウェーデンはボルグ、エドベリ、ビランデルらを生み出したテニス大国でもあり、テニスは国民的スポーツでもあります。私の使命は、より多くの方にストックホルムオープンに注目してもらうことでもあります。注目のスウェーデン選手は準優勝したロビン・ソーデルリングと最近復活した人気抜群のヨアキン・ピンピン・ヨハンソンです。愛称「ピンピン」のヨアキンがスウェーデンの錦織選手(注目度が)かもしれません。彼は一度引退して復活していますので、皆の温かい目が集まっています。

錦織圭選手、ストックホルムオープンでの実況記者会見(Q:質問 N:錦織選手)

第1試合後(マルセル・グラノジェルスに2-6 6-4 6-2で勝利)
Q「ひざはいつから痛くなったの?トレーナーを呼んでから動きがよくなったみたいだけど。」
N「ずうっと痛かった。痛かったり痛くなくなったりが続いていた。何回もリタイアを考えたけど、動けないほどではなかった。続けてみようかなという感じでやっていて、ブレイクしたり勝っていると痛みがなくなった感じ。」
Q「2セット目から気にならなくなった?」
N「ずっと気になっていたけど、自分で動くように意識した。気持ちの方が大きかった。」
Q「原因は何?」
N「疲れかな。特に何かやったわけではないので、僕もよく分からない。痛いのはひざの前の下の方。トレーナーにテープ巻いてもらってから楽になった。」
Q「風邪は?」
N「昨日から。鼻のアレルギーも持っていて、寒いところに来ると出るんだ。息がしづらいしひざも痛いし。」
Q「どのへんで試合の流れを変えられたと思う?」
N「初めからブレイクするまでは、本当にリタイアするかしないかの瀬戸際のところでやっていた。ブレイクできそうなところで勝ちも意識し始めて、そのセットを取ったあたりからファイナルを頑張ろうと思った。ファイナルで気持ちを切り替えた。相手もイラついていたし。初めは生気がなかったかも。気持ちの方で。ウォーミングアップしている時から(ひざが)痛くてそれにイラついていた。デフォしなかったのが不思議なくらい。」
Q「ブレイクして気持ちが乗ってきた?」
N「2セット目の途中から乗ってきた。ブレイクしたゲームがきっかけかな。」
Q「苦しい中で立ち上がったのは自分なりにどうだった?」
N「今日はたまたまラッキーがほとんどだった。相手がしぶとくて、打ってこないから自分から攻めないとポイントが取れなかった。ひざも悪い中そういう状況だったのでやりにくい相手だった。」
Q「後半はストロークも安定していたようだけど?」
N「自分から前に出て行って攻めていこうかなと思った。彼との対戦は初めてだけど、けっこう知っている選手だった。でもこんなにしぶといとは思わなかった。クレーコーターということは知っていたけど。」
Q「スウェーデンの選手と対戦したことは?」
N「ヨハンソンと。彼のストロークはかたくて、フラットで全部入れてくるタイプで。結局1セット取られた後僕が棄権したけど。」
Q「この大会の自分なりの目標は?」
N「ひざのことでいっぱいいっぱいだったので(特に考えていない)。先週日本で1回戦勝ってちょっとホッとした部分もあったので。あの大会で2回戦勝てたので安心した。いい意味でリラックスして試合に臨めると思う。もし先週(日本で)1回戦で負けていたら落ち込んでいたと思う。」
Q「日本で注目を浴びて大変だと思うけど、今年最後の締めはどう考えている?」
N「最後の4大会が締めくくり。レベルは高いけれど。マスターズは予選に出れたら本戦に上がって行きたい。今年中にトップ50を目指して頑張りたい。すごい難しいと思うけど。」
Q「ランキングは今日77位だけど、ランキングがどんどん上がるのは楽しみ?それとももっと早く上がりたい?」
N「ちょっと未知の世界に入ってきているかなと感じる。トップ100に入るのがいちばんの目標だったし、いっきに70位台に入ってきてびっくりしている面もある。」

第2試合後(ドミニク・ハーバティーに6-1 1-6 7-5で勝利)
Q「1セット目は相手のミスも多くて簡単に取ったけど2セット目は逆になって、見ている方はハラハラしたけど?」
N「相手が一定のペースでバンバン打ってくるのを注意してて、いろいろなボールを混ぜていこうと思ったけど、けっこう相手が対応してきて、思うようにいかなかった。1セット目は自分の調子もよくて打ったボールがほとんど入っていたので、相手が返してこようがどんどん打っていこうと思った。」
Q「2セット目は気のゆるみがあったかな?」
N「多少あったと思うけど、相手もミスが少なかったし、どこにふってもフラットですごいところに返してきたし、相手の調子も上がってきた。」
Q「まずいと思ったり、あせりとかはあった?」
N「負けに対する怖さは今日はなかった。元々試合もやる予定じゃなかったので。試合をやっている途中は痛みもでてこなかったので続けてやってた。」
Q「元々やるつもりじゃなかったというのは?リタイアをしてもしょうがないかなと。」
N「ウォーミングアップをしていた時に痛みがあったので、今日は無理かなと。ちょっとでも痛みがあったらやめようと思った。試合になってみたら痛みがなくなっていたので、それが続けた理由。リードしていたし勝てるチャンスもあったので続けた。」
Q「最終セットはキープ試合で、むこうも調子あがっていてどう攻めようと思った?」
N「自分のサーブをキープして、ブレイクチャンスもあったけど、キープだけを意識してやってて、僕も何回か危ない場面があって、疲れもあったかもしれないし、でも最後ブレイクできたのはよかった。0-40もあってそのゲーム取れなくてダウンしなかったのはよかった。」
Q「ブレイクできなくて次のゲームでダウンすることってよくあるけど?」
N「実際あぶなかった。0-30までいったし。負けそうにもなって、気持ち的にもやばいと思った。4-5の時はやばいなと思った。」
Q「そこは意識した?」
N「30-30になってからは打ちつつもコートに入れることを意識して、最後はエースで取れたんで。」
Q「ひざは?」
N「80パーセントくらいはほとんどよくて。痛みが出てたんで1回トレーナーを呼んだけど、1試合目よりはよかった。2セット目は相手の調子がよくてどうしようもなかった。3セット目はお互いにミスもなく、かたかった。」
Q「次の対戦がアンチッチだったとしたら?」
N「アンチッチは同じマネージャーなので、よく知っている。ビッグサーバーなのでそこを何とか対処して振り切って、自分のサーブをキープして。リターンは調子よくなってきていて、あわせることもよくなってきているので、リターンに集中することかな。ひざはもう頑張ろうと。今日勝って安心もあるし、このあと大会は残っているけどけっこうスキップする可能性もでていて。アメリカに帰ってひざを早く治して。」
Q「動きはよかったけど、ひざの痛みは?」
N「ポイント中は気にならないけど、ポイントが終わった後にズキッときたりした。でもけっこう動きはよくて、コーチにもすごかったなといわれた。」
Q「途中トレーナーを呼んだけど、何か処置はしたの?」
N「トレーナーにはマッサージを。もものへんが硬くなっていたので。」
Q「ジャパンオープンから2試合ずつは勝っていて、(全米も)、その辺の結果を積み重ねているのはどう?」
N「こういうことが本当に初めてなので、コンスタントに何試合も勝っているのが、自分でもびっくりするし、まあ今のところそんなにトップ10の選手とやることは少ないので。この前ガスケにコテンパにやられたので、本当にレベルの差を感じさせられて。でも今回こうやって2試合続けて勝っているのは自信にもなる。」
Q「ベスト8は2回目か1回目かな?」
N「そうかな。できればベスト4くらい行きたい。そうするとスウェーデンの選手にあたるかな。」
Q「これから上を目指すには何が重要だと思う?」
N「サーブのキープ力。まだ波があったり、入らないときは本当に入らないし試合によって変わったりするし。自分のサーブを毎試合いい調子がでればもっと上にいけると思う。」

第3試合後(アンチッチの棄権で不戦勝)
Q「アンチッチの棄権を知ったのはどのくらい前?」
N「ニエミネンの1セットが終わるくらい。練習して食事してここに帰ってきた時に聞いたので」
Q「どう思った?」
N「びっくりしましたね。昨日の彼の試合見ていていいプレイだったので。今日はタフな試合になると思っていたから信じられない。」
Q「正直な気持ちとしては?やろうと思っていたのに残念?それともラッキー?」
N「ラッキーが大半を占めますね。僕もひざと風邪と体調が悪いので、ラッキーとしかいいようがない。ひざは練習してて痛みがあったので今日も(棄権を)どうしようかと考えていた。(不戦勝で勝ち進んで)準決勝まで行ったことはいいことなのか分からない。今は休んでおくのがベストなのか、このまま続けて大きな痛みになっても困るし。今日も様子を見ながら試合をしよう思っていた。昨日ほどはやめようやめようとは思っていなかったけど。ひざに関しては1日休みがあいたのはよかった。いち早く治したい。」
Q「風邪の方はどう?」
N「風邪は同じよう。喉が痛いし、声もあまりでない。」
Q「マドリッドはもう間に合わないかな。」
N「マドリッドは100%行かない。その後も分からない。調子と結果によって今後どうするか決めると思う。」
Q「(準決勝まで進んだことは)ツキがあると感じない?」
N「これは2試合頑張ったおかげかな。」
Q「平日の昼間は会場がガラガラだけど、明日は地元選手だし週末だし、満席になりますよ。注目度も高いし。」
N「そうですね。夜になると昨日もおとといも満杯でしたよ。」
Q「今日ゆっくり休んで明日楽しみにしています。せっかくの運だから、生かして下さいね。」
N「そうですね。ここでリタイアするわけにはいかないですから。」

Topics: テニス、スポーツ | 4 Comments »

4 Responses to “ストックホルムオープンでの記者会見 ”

  1. michiko Says:
    October 24th, 2008 at 7:12 pm

    はじめまして、こんにちは。

    ストックホルムオープンの際こちらのブログを知ったのですが、その後も時々お邪魔させていただいております^^

    今回、綿織選手の記者会見の詳細を載せていただいてとても良かったと思い、コメントさせていただきました(自分のPCを持っていないので、いつもは読むだけなのです、、)
    わたしも、理想像だけが一人歩きするのはとても危険な事だと
    思っています。
    今、日本の人達は彼に大注目です。大きな期待をし過ぎているのも事実だと思います。もちろん、「まだまだ時間がかかるのだから長い目で応援してあげるべきだ」等 この過剰なブームを制する声も沢山あります。ただそうは言っても、どんどん結果を出してきているので、やっぱりまた期待してしまうのでしょうね。。。
    わかっちゃいるけど、、、というやつですね。。。
    でも、今回のように本当の声を実際に聞けると、改めて大反省ですね。。。。そうです、わたし達にとってもそうであるように、彼にとっても今いる場所は未知の世界なのですよね。
    トップの選手相手にそう簡単に勝てるはずもないのに、2月のツアー優勝や、USオープンのベスト16という成績があるので、今回もやってくれるだろう、と勝手な期待を寄せていたように感じます。。正直、こんなに早く結果を出したことは良かったのかどうか、、、と感じてしまいます。
    彼は自分で自分の事をよく分かっているのに、、、、。
    リタイアの件にしても彼の判断はとても冷静ですよね。
    最後は引くに引けない立場に追い込まれていたのでしょう、かわいそうに、、、。
    彼がここで潰されてしまわないように、のびのびプレーができるように、大きな期待をかけずに、遠くから静かに見守っていきたいと思います。
    きっとそう思った人がたくさんいると思います。

    この記事を発表して下さって本当に有難うございます。

    余談ですが、ストックホルムオープンの準決勝、ソダーリンVS綿織戦ではエドバーグが観に来ていましたね。昔よりとっても素敵になっていました^^ 観客も皆品が良くて、綿織選手のファインプレーにも大きな拍手を送ったりしていて、スウェーデンの人達は、素朴で温かい人が多いのかな?と思いました。とてもよい所のようですね、大好きになりました。

    それから、わたしはいつもはブログのコメントなどはあまり参加しないのですが、、、スウェーデンや、北欧の雑貨にはとても興味を持っています。以前雑貨店で働いていたので、そこで色々な雑貨と出会いました^^デザインが素敵なだけではなくて、エコを考えたものばかりで、自然と共生しているのがとてもよくわかります。これからもちょくちょく覗かせていただきます!

  2. Swedenstyle Says:
    October 25th, 2008 at 4:37 pm

    michikoさん
    コメントをありがとうございます。
    錦織選手はまだ若いし、これからますます精神的にも体力的にも強くなっていくと思います。今後を期待したいと思います。

    エドベリがいたのをよくお分かりでしたね。こういう場所には懐かしい面々が時々顔をだすようです。今回ボルグはいなかったのかな。彼もかなり渋くなっています。

  3. Ritsuko Says:
    October 26th, 2008 at 3:17 am

    はじめまして。こんにちは。

    圭くんのファンサイトから来ました。
    (先日は、圭くんに応援メッセージの事を聞いて下さって本当にありがとうございました!圭くんが返事をしている時のはにかんだ笑顔、一生の宝物になりました!!)

    今、そちらは夜でしょうか?

    遅くなりましたが、ネットに流れなかった記者会見の様子を、あれほどたくさんの量にもかかわらず公開していただき、本当にありがとうございました。
    お陰さまで、圭くんが今、どんな心境なのかが良く分かりました。周りの反応だけでなく、プロテニスの世界において自分自身の立っている位置にも驚き、とまどっている感じなんですね。

    ちょっとびっくりしました。
    ドキュメンタリービデオでは、コーチが「圭は天才です」と言っていたので、てっきり圭くんも、テニスに関してすごく自信があって、上しかみてないのかと思ってましたから。
    表だけ見ていては、だめですね。。

    近々、圭くんに応援メッセージを書き込む予定でしたので、この情報を踏まえて、メッセージを送りますね。
    また、今後も圭くん目線を忘れないで、応援していこうと思います。

    いろいろとありがとうございました。

    PS たしか10年くらい前?に、友人夫婦(日本人)を訪ね、ストックホルムにでかけた事があります。のんびりとした落ち着くところですよね。冬ではなかったので、季節によっては暮らすのは大変なのかもしれませんが。。友人いわく、厳しい季節は自宅にいる事が多いので、その間を快適に過ごそうと優れたデザインの家具などが生まれた、といってました。ふか~く頷きました。私も北欧の家具やデザインがとても好きです。
    これからもお仕事がんばってくださいね。
    サイトへもまたお邪魔します♪

  4. Swedenstyle Says:
    October 26th, 2008 at 5:35 pm

    Ritsukoさん
    コメントをありがとうございます。
    注目を浴びることは大変なことと思いますが、きっと彼はやってくれると思います。海外に暮らしている方が彼にとってはマイペースで練習に励めていいのかもしれません。それでもふとさびしくなると、日本のファンの皆さんのことを思い出しているに違いありません。

Comments