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Vol.25 (2003/12/05) |
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God Jul! 今回はストックホルムのNKデパートのクリスマス・ショーウィンドウディスプレイについてお伝えします。毎年大人気のクリスマスディスプレイですが、今年はどんなデザインなのでしょうか。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ スウェーデン語でクリスマスのことをJUL(ユール)といい、メリークリスマスはGOD JUL(ゴッユール)です。そしてスウェーデンのクリスマスはアドベントから始まります。 アドベントは日本語にするとキリスト降臨節、クリスマス前のおよそ4週間の期間のことです。 今年のアドベント1回目は11月の第5日曜日であり、4本あるアドベントキャンドルの1本目に火を灯します。12月24日直前の日曜日はアドベント4回目で4本目のキャンドルを灯し、クリスマスが間もなくであることを意味 します。 アドベント1回目はクリスマスの始まりの合図でもあり、街中や各家庭ではクリスマスの準備を始めます。デパートやショップなどは早々とクリスマスの準備を始めてい ますが、やはりアドベントが来てからが本格的なクリスマス気分となります。ストックホルムのクリスマスディスプレイは華美なものは少なく、スウェーデンデザインらしくいたってシンプルで す。ガムラスタン(旧市街)の湖沿いには高いツリーが立てられ、ライトアップされてとてもきれいです。街中の至るところの広場にもツリーが立てられ、午後3時には暗くなってしまう中で明るく光 ります。家々の窓辺には山形のキャンドルや星が飾られます。 いろいろな広場でクリスマス市場も始まり、12月のストックホルムはクリスマス一色となります。そして何といっても毎年のクリスマスディスプレイの話題はNKデパートのショ ーウィンドウです。
NKデパートのクリスマス・ショーウィンドウディスプレイ「モルグレン氏の不思議なクリスマスの旅」
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NKはストックホルムとヨーテボリにある歴史のあるデパートで、正式名をNORDISKA KOMPANIETといいます。ここのショーウィンドウは1年中楽しみですが、特にクリスマスのショーウィンドウは遠くから見に来るファンもいるくらいの人気です。 今年のテーマは「夢とおとぎ話の世界」。NKオリジナルのおとぎ話「モルグレン氏の不思議なクリスマスの旅」を子供向けの童話風にアレンジしています。 モルグレン氏はクリスマスの前日にステキな夢を見ます。そして彼は夢の中で5つのワンダーランドを訪れるのです。 モルグレン氏は大きな会社の経理部長をしており、親戚たちの集まるクリスマスパーティのホスト役も控えている超忙しし身です。彼にはクリスマスまでにやることが山ほどあり、夜寝るのも惜しいほどです。 そんな彼がベッドでウトウトしている時にふと目を覚ますと、赤い帽子をかぶった森の精がベッドに腰掛けていました。森の精は「僕についておいでよ。」と言います。 そして森の精と一緒に彼が訪れた場所とは・・・・・ このおとぎ話はNKのクリスマスプレゼント・インスピレーションカタログに詳しく載っています。NKのクリスマスカタログはショーウィンドウ同様、毎年人々を楽しませてくれます。 今年はショーウィンドウと同じストーリーの童話のような作りのカタログです。そしてストーリーを読みながら商品を楽しめるようになっています。 モルグレン氏が訪れた5つのワンダーランド、おもちゃランド、レジャーランド、リラックスワールド、ファッションモード・キングダム、そしてビッグ・バンケット会場の場面がショーウィンドウでそれぞれ表現されています。
モルグレン氏は5つのワンダーランドを訪れながら、夢の中で子供のころの自分に戻っていました。そしてベッドの上で目を覚ますと、仕事で忙しくてゆとりを忘れていた自分に気がつくのでした。 その日彼は仕事を休むことに決め、子供たちと一緒に自分自身も子供に戻った気分でゆったりとした時を過ごします。そしてもうすぐクリスマスがやってきます・・・。 「モルグレン氏の不思議なクリスマスの旅」は子供だけでなく、現代の忙しい大人たちにも忘れかけていた大切なことを思い出させてくれるおとぎ話なのです。 |
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