ニルスの摩訶不思議な旅

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第4回 ベビーカー天国、ストックホルム

2002.1.22

新年おめでとうございます。

スウェーデンの新年は、1月1日の0時を過ぎた瞬間に花火が上がって、シャンパンやワインで乾杯して終わりです。

初めてスウェーデンで迎えるお正月に、無理をしておせち料理とお雑煮を作ったことがありますが、やはりあの年末の慌ただしさと除夜の鐘と新年の仰々しさがないと、お正月気分がいまいち味わえませんでした。今年は久しぶりに日本でお正月を迎え、おとそに始まって、おせち料理とお雑煮と年賀状のお正月を満喫してきました。やはりお正月は日本に限ります。

ところで、スウェーデン語での「新年おめでとうございます」は「Gott NyttAr(ゴットニットオール)」と言います。実際には、ArのAの上に○がつく、北欧語のアルファベットになり、オーと発音します。

さて、2002年初めてのスウェーデンからのエッセイは、ベビーカー天国、ストックホルムについてお話ししたいと思います。日本に帰るといつも思うのですが、スーツケース等の重い物を持っていると、駅や街中に階段が多いことに気づきます。この階段をいったいどうやって上ればいいのだろうといつも悩んでしまいます。先日は、成田空港に行くために新宿から成田エクスプレスに乗ろうとしたのですが、JRの連絡口から成田エクスプレスのホームに上がるのに階段しかなく、驚いてしまいました。空港までいくエクスプレスに乗る多くの人は重いスーツケースを持っているので、当然エレベータがあると思ったのですが、みんなこの階段をエンヤコラいいながら登るしかないのです。東京のど真ん中でのこのような不親切な施設には、まだまだ改善の余地があるのではないかと思った出来事でした。

ストックホルムではバリアフリーが行き届いていて、ベビーカーや車椅子の人でも困ることのないように、全ての駅のホームにはエレベータが設置されています。しかも、出口のドアが反対側についているので、乗った時のままの姿勢で降りることができます。つまり、ベビーカーや車椅子の人がバックすることなくそのまま直進して降りることができるのです。これは普通に生活していると気づき難い点ですが、ベビーカーや車椅子でバッグして降りることはとても大変なことなのです。

また、スーパーマーケットの入り口は段差がなく、道路と同じ高さになっています。店内も広々としていて、ベビーカーや大きなカートで歩いても、他の人にぶつかる心配もありません。このように、どのような立場の人にとっても使いやすい施設の多い街というのは、とても住み心地のよいものです。

ストックホルムでは赤ちゃんを抱っこしたりオンブしたりしている人は見かけません。みんなベビーカー、それも荷物も全部載せられるような大きいものを使っています。そして、ベビーカーごと市バスに乗ることができます。しかもベビーカーを押している人は運賃が無料です。福祉大国といってもこんなことはスウェーデンくらいではないでしょうか。バスにはベビーカー用のスペースがあり、そこにいた人たちはベビーカーが乗ってきたら直ちにとどかなければなりません。ベビーカーを押している人たち(女性よりも男性の割合が多いような気がします)は、権利とばかりに本当に大きな顔をして乗ってきます。

バスの乗降口は前、後ろ、真中の3箇所あり、真中はベビーカー専用の入り口で、段差がなく(古いバスはありますが)坂になっていて地面の近くまで下がっているので、ベビーカーでも簡単に乗り降りすることができます。たまに段差があって乗り難い場合は、近くにいる誰かが手伝うことが当たり前です。運賃が無料ということで、時々5、6才くらいでベビーカーは必要のないような子供でもベビーカーでバスに乗ってきます。また、ストックホルムでは12歳以下の子供は大人と一緒だったら金曜日の午後から土日は交通費が無料です。大人1人につき、子供6人まで無料です。道路には放置自転車もありませんし、階段には必ずベビーカーも押せるような坂がついていますので、ベビーカーでそれこそどこにでも行くことができるのです。