ニルスの摩訶不思議な旅

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第12回 12月のイベント

2002.12.3

12月のスウェーデンは、一年のうちでいちばん日照時間が短い月です。北極圏では太陽が昇りません。ストックホルムでも午後3時には真っ暗になってし まいます。しかし、そんな気の重くなる季節を吹き飛ばすほど、12月にはイベントが目白押しです。このさまざまイベントについてご紹介しましょう。

【キリスト降臨節 クリスマス前の日曜日4回】
スウェーデン語や英語では「Advent」と言い、今年は12月1日、8日、15日、22日の日曜日4回で、クリスマス前までの期待に満ちた約4週間の期間のことです。初めの日曜日はAdvent用の4本のキャンドルの1本目に火を点ける日です。この日から人々はクリスマスまでの日数を数え始め、クリスマスの準備を始めます。12月1日は子供たちがAdventカレンダー の1日目の扉を開ける日です。Adventカレンダーには1日から24日までの扉があり、中にはチョコレートが入っていてラッキーメッセージが書かれ ています。または、おばあちゃまが手作りで孫たちにカレンダーを作り、24日分の楽しみを扉の中に入れてプレゼントしてくれることもあります。Adventカレンダーのテレビ番組もあり、このカレンダーは子供たちのクリスマスのもうひとつの楽しみでもあります。 さて、2回目の日曜日には2本目のキャンドルに点火し、3回目の日曜日には3本目に点火し、4回目の日曜日には最後の4本目に点火します。最後のキャ ンドルに点火すると、それはもうクリスマスが近いことを意味します。

【ノーベル賞 12月10日】
これはクリスマスとは関係ありませんが、世界的な大イベントノーベル賞の授 賞式は毎年12月10日のアルフレッド・ノーベルが亡くなった日にストックホルムとオスロで行われます。今年は名誉なことに2名もの日本人が受賞され るので、この日のストックホルムは日本人のメディア関係者でごった返すかもしれません。授賞式はコンサートホールで、晩餐会は市庁舎で行われます。 受賞者はグランドホテルに宿泊します。

【ルシア祭 12月13日】
まだ薄暗い12月の朝に白いドレスをまとった女の子たちがやってきます。先頭の女の子の頭の上にはキャンドルの冠があります。そしてサンタルシアの美しい歌声も聞こえてきます。ルシアマーチがやってきました。先頭の女の子は ルシアです。この日はルシアの名前の日でもあります。今日ではルシアマーチは学校や職場などでも行われています。

【クリスマスイブ 12月24日】
クリスマスイブのディナーは家族で集まります。ディナーはユールボード、つ まりクリスマステーブルです。ハムやミートボール、グロットといわれるお粥のようなもの、サーモンやキャビアもあります。クリスマスに飲む温かいワイ ンはグロッグというスパイシーワインです。このワインを温めて、皮をむいたアーモンドとレーズンを入れて飲みます。甘くてスパイシーなワインは心底か ら身体を温めてくれます。 さて、ディナーが終わるとサンタクロースがやってくる時間です。家族の誰か が急に用事を思い出して外に出かけて行きます。しばらくするとドアのベルがなり、サンタクロースがやってきます。そして「いい子はいるかな」といって クリスマスツリーの下には山積みにされたプレゼントを配ってくれます。サンタクロースがやってくるのは子供のいる家庭の場合だけかもしれませんが・・ ・・・。

【クリスマスの次の日 12月26日】
Annandag Julといいますが、直訳するとクリスマスの次の日という意味です。この日街中のお店では大セールが始まります。クリスマスプレゼントにはなぜかレシートも一緒についています。これは、プレゼントが気に入 らなかったりサイズが合わなかったりした場合に、買ったお店まで行って返品または交換するためなのです。スウェーデンでは通常買った日から7日間は商 品を返品できるオープンショップというシステムがあります。使用したり値札等を取りはずしたりしていなければ、まったく問題なく返品することができます。その場合は必ずレシートが必要になります。

【大晦日 12月31日】
日本語では大晦日と言いますが、スウェーデン語では単に新年の前日(Nyårsafton)と言います。この時期はクリスマスの盛り上がり後で疲れきっているし、お正月の準備や大掃除という習慣もないので、ただ新年を祝う前 夜祭の日という程度です。新年を迎えた瞬間花火が上がるので、その花火を見 に寒い中シャンパンとグラスを持ってひたすら待ち、花火が上がると同時にシ ャンパンで乾杯します。そして家に帰ってのんびりとした新年を過ごします。 さて、2003年はどんな年になるでしょうか。